相続登記の義務化・罰則・過去の相続も対象?

所有者不明の不動産は、さまざまな問題を引き起こしています。そこで、相続登記の義務化が令和6年4月1日から、住所移転登記の義務化が令和8年4月末までに始まることになりました。

  • 2021年2月に「民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)の改正等に関する要綱案」が決定されました。この改正によって、相続登記や住所移転登記が義務化されることになりました。
  • 令和3年4月21日に、民法や不動産登記法等の一部を改正する法律が成立しました。この改正で相続登記が義務化され、令和6年(2024年)4月1日からスタートします。
  • 施行日(令和6年4月1日)前に相続が発生していた方も、相続登記の義務が課されます。
  • 相続登記は「施行日」または「相続による所有権の取得を知った日」のいずれか遅い日から3年間の猶予期間が与えられます (改正不動産登記法 附則第5条第6項)。
  • 自己のために相続開始があったことを知り、かつ不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内です (改正不動産登記法 第76条の2)。
  • 正当な理由がないのに、不動産の相続を知ってから3年以内に相続登記の申請をしなかった場合、10万円以下の過料(金銭の納付を命じる罰則)の適用対象となります (改正不動産登記法 第164条)。